アートマンの拡張

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{s35}アートマンの拡張{/} {np} おめでとう。君は凡人の目には見えない本を手にした。
魔力の運用方法は数多く存在するが、リンカーのそれは非常に独特と言える。

他の系のウィザードたちは魔力に対して影響力を行使する。
つまり、火の玉や落雷で敵を攻撃することは、敵を魔力で連結させる行為ではない。
{np} 上記のような攻撃において実際の行為は、魔力で火や電気を扱うことである。
そしてウィザードがコントロールできるようになったエネルギーの方向や終着点を自身が設定した場所に送る行為と言える。
{np} つまりリンカー以外の系のウィザードは、敵を直接操るのではなく魔力を通じて自然界のエネルギーをコントロールし、それを再び敵に割り当てる過程を瞬間的に行っているに過ぎないのだ。
しかしあなたがリンカーの道を歩むならば、魔力の運用方法は全く異なってくる。
リンカーの魔力運用方法は、相手と自分の間にある魔力の直接的な連結点を瞬間的に見つけられるか否かにかかっている。
{np} また、2つ以上のターゲットを設定した場合、そしてそれらのターゲットが互いに異なる性質を持っていた場合、リンカーの魔力運用方法はさらに複雑になる。
この状況でリンカーは互いに異なる性質の2つのターゲットを一つの性質の魔力で繋げなければならないからだ。
{np} そのためリンカーは、ある程度魔力をマスターしたウィザードたちが互いにチャレンジする領域になりやすい。
たとえ生まれつきリンカーの素質があっても、新米ウィザードたちは魔力自体を扱う能力を育ててからリンカーの道を歩んだほうがいいだろう。
リンカーにとって何よりも重要なことは、確固たる自我、すなわちアートマンを確立することだ。この過程を経ることなく自身の魔力を敵にリンクさせた場合、敵に反撃されたり魔力を跳ね返されたりする可能性がある。
{np} したがって他の系のウィザードと違い、リンカーは確立された自我を拡張させる道具として魔力を使う、という事実を覚えておく必要がある。
特に君が今後他のリンカーと勝負することがあれば、この点はさらに重要な問題となる。
{np} 最後に、君がこの本を入手したことをもう一度祝いたい。この本を入手したこと自体が、見える世界と見えざる世界の狭間にある連結点を見つけたということを意味するからだ。
そのため、今後自身の次元に属したターゲットの間に魔力の連結点を見つけられないことがあれば、それは君の努力不足ということになるだろう。

Description

リンカーの必読書; あらゆる自我の連結点を見つけよ!読むことができます。

Information

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Weight: 1
Silver: 1