X月4日
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街との往来などほとんどないこの村に
ある家族が引っ越して来るので、歓迎の宴が開かれるそうだ。
よそ者を見るのはいつ以来だろうか…。
{np}どうしてこんな辺鄙な田舎へ引っ越して来る気になったのかは分からないが、
神樹の日以降、沈み込んでいた村が明るくなりそうで、気分は悪くない。
明日のことは後にして、今日は私も楽しく過ごそう。
{np}X月5日
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引っ越してきた隣の家の家族と親しくなるために、イモ饅頭を作って持って行った。
ドアを叩くと、中からガタガタと大きな音が聞えた。
隣家の主は無表情に見えたが、私が持って行った饅頭を見ると、明るい表情で迎えてくれた。
{np}隣家の主は息子が壁を塗る塗料でイタズラをして騒いでいることを詫びた。
私もいつかこんな温かい家庭を築けるだろうか?
アンデール村で暮らしていた住民の破れた日記のページ。読むことができます。